株式会社三田屋製作所

KOEDO E-PRO 認定企業10

株式会社三田屋製作所

医療用画像診断X線関連製品製造

認定製品・技術:
MS X-RAY GRID
(X線撮影時に使用するX線グリッド)
平成25年KOEDO E-PRO大賞
企業情報:詳細を見る

Xグリッド販売で世界市場の30%を持つ国際メーカー

 三田屋製作所は、1946年にX線装置の部品製造で創業。50年代から国内メーカー初となるX線グリッドの開発・販売に着手し、業容を拡大してきた。もともと東京に本社があったが、2012年には本社を東京から工場のある川越市に移し、名実共に川越のものづくり企業となっている。

 X線グリッドは、X線撮影の際に、被写体と受像部の間にセットするボードのこと。X線検査の時に撮影距離や部位に合わせて差し替えているのがこの製品だ。X線が被写体を通過時に発生する不要な散乱X線を除去するフィルターの役割を果たす。

 散乱X線の透過を防ぐ鉛箔と必要なX線を通すアルミ製やファイバー製のパーツ(インタースペーサー)を交互に並べてボード化している。デジタル化でX線画像も高精細になり、それに合わせて箔を薄くするなどして、配列ピッチの高密度化が進んでいる。

 材料の検査から加工、検査と20工程くらいの細かい作業があり、人的な技能も必要で参入障壁も高く、競合メーカーが少ないので販売価格も安定しているのが強み。今後は、アジアの新興国を始め、海外販路がさらに拡大していく予定だ。

  • 重要のパーツ短冊材。アルミ箔と鉛箔を接着して複合材を作製、断裁して薄い短冊材を作る。それをX線の入射角に合わせて角度をつけて積層して焼き固める。
    重要のパーツ短冊材。アルミ箔と鉛箔を接着して複合材を作製、断裁して薄い短冊材を作る。それをX線の入射角に合わせて角度をつけて積層して焼き固める。
  • MS X-レイ グリッド。積層板に研磨加工を施し、カバー材を貼り付け、検査を経て製品になる
    MS X-レイ グリッド。積層板に研磨加工を施し、カバー材を貼り付け、検査を経て製品になる

独自技術・強み

主力のX線グリッドは、外国メーカ−2社と共に世界シェアを30%ずつ分け合うビジネスを展開。精密な診断には欠かせない製品で、2〜3年で交換する医療施設も多い。三田屋商事を系列に持ち、装置メーカーや代理店への営業体制も整備されており、安定的な収益が維持できる。

展望、事業連携

X線グリッドは、鉛の代わりにタングステンやタンタルを使った箔の開発などを進めているが、技術的には成熟した製品。同社では、東北大学との産学連携で、金属加工技術と医療用X線装置のパーツ製造ノウハウを生かして、毎日X線撮影してその画像に変わりがないかどうかを点検する器具「QCQAファントム」を開発、16年から本格販売を始めた。病院や大学などと連携して、商品開発にも力を入れる。

トップメッセージ

代表取締役社長の飯田泰子さん
「製販部門が川越のこの本社にあるので、顧客の要望を共有でき、顧客(代理店)への技術サポートがきめ細かくできます。箔を貼る技術には自信があり、あたらしいものづくりにもチャレンジしていきたいと思います」

企業情報

社名株式会社三田屋製作所
社名(フリガナ)ミタヤセイサクショ
設立年1946年5月
資本金1000万円
代表者氏名代表取締役社長 飯田泰子(イイダ ヤスコ)
所在地〒350-0833 埼玉県川越市芳野台2-8-12
支店・営業所等
業種業務用機械器具製造
正社員数男性34名 女性6名 計40名
主な事業内容医療用精密機器製造(医療用画像診断X線関連製品)
電話049-225-1981
FAX049-225-7485
mailmail☆mitaya.co.jp
(※上記の「☆」記号を半角「@」記号に置き換えてご利用ください)
企業サイトURLhttp://www.mitaya.co.jp/
※本データは公開時点のものです

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