有限会社光沢

令和5年度KOEDO E-PRO認定企業

有限会社光沢

プラスチック製品・アルミ製品の小ロット製造

認定製品・技術:
小型透明ティーポット「茶鈴Tea-rin」
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紅茶の作り手と淹れ手・プロの思いを形にしたティーポット

生活に身近な製品や工業製品など、さまざまな製品や部品をデザインから試作、量産まで一貫して手掛けている同社が、今回KOEDO E-PRO奨励賞を受賞したのは、1人分の紅茶を本格的に、気軽に楽しめるティーポット「茶鈴Tea-rin」だ。

「茶鈴Tea-rin」は、紅茶を淹れるプロ、茶葉を作るプロと同社との3者プロジェクトで開発された。きっかけは小江戸川越一番街の「川越紅茶館クーラクー」の店主・吉田氏の「茶葉で一杯分の紅茶を美味しく淹れられるティーポットで、良いものがない」という話だったという。そこに狭山の「やまとう栗原園」で和紅茶作りに注力してきた菅野氏の思いも重なり、「川越の文化の中心地と狭山の茶畑をつなぐ地域活性プロジェクト」としてティーポットの開発が始まった。

この「茶鈴Tea-rin」は、一般的なティーポットにある突き出た注ぎ口や取っ手がなく、一見「これは何?」と思わせる形だが、「1杯分のリーフティ」を楽しむための工夫がギュッと詰め込まれている。
まず圧倒的に扱いやすい。本体と蓋の2つのパーツだけでなので、洗うのも簡単だ。ストレーナー(茶漉し)も不要。茶葉が茶漉しに引っかかる煩わしさもない。素材はガラスのような透明感があるトライタン樹脂で、落としても割れにくい丈夫さに加え、断熱性も高いので熱湯を入れても素手で持てる。食洗器や漂白剤も使える。
手のひらサイズの丸いコロンとしたかわいらしいフォルムは、小江戸川越の総鎮守氷川神社の風物詩の風鈴をモチーフにしている。

「この形に行きつくまでに試作品をいくつ作ったかわかりません。とくに注ぎ口を安定させるのに苦労しました」と代表取締役の佐藤亘さんは話す。吉田氏、菅野氏だけでなく、家族や社員の意見やアドバイスを聞きつつ、改良を重ねていったという。注ぎ口の微妙なカーブは機械では作れないため、手作業で仕上げている。「小ロット生産だからこそ、労力を惜しまずにできます。一つ一つに命を吹き込んでいる感覚です」と佐藤さんは目を細める。

  • 小型透明ティーポット「茶鈴Tea-rin」
    小型透明ティーポット「茶鈴Tea-rin」

独自技術・強み

プラスチック製品やアルミ製品の企画・設計から3Dプリンタや切削、真空注型などを駆使した試作品製作、簡易金型、射出成形品の製造など、小ロット生産で社内一貫体制が強みだ。それを活かして、中小企業や商店がオリジナル商品開発を行えるサービスも開始した。

展望、事業連携

「茶鈴Tea-rin」は、3者コラボプロジェクトの原資と紅茶関連の新商品開発の原資にするため、クラウドファンディングで資金を集めたという点も注目されている。佐藤さんは「これからも補助金やクラウドファンディングなどを活用して、コスト的なリスクを最小にする提案をしながら、クライアントと一緒に作り上げていく伴走型の支援をしていきたい」と意気込みを語る。

インタビュー 代表取締役 佐藤亘さん

代表取締役 佐藤亘さん
いくらイメージ通りの物を作っても、それを売っていくノウハウがなければリスクにつながります。これからは製造業も物を作るだけでは難しいのでは? 作った製品を売るまでのトータルなプロデュースで、企業だけでなく商店や地域社会の活性化のお手伝いができればと思っています。

企業情報

社名有限会社光沢
社名(フリガナ)コウタク
設立年1998年
資本金900万円
代表者氏名代表取締役 佐藤亘
所在地埼玉県川越市下赤坂750-5
業種プラスチック製品製造業
正社員数8名
主な事業内容プラスチック製品、アルミ製品、プラスチック試作品の製造、小ロット量産製造
電話049-265-5222
FAX049-265-5775
maildata☆kotaku.co.jp
(※上記の「☆」記号を半角「@」記号に置き換えてご利用ください)
企業サイトURLhttps://www.kotaku.co.jp/index.html
※本データは公開時点のものです

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