環境に配慮し、多品種少量生産にマッチした「はんだ付け装置」を提供
電化製品や自動車を始め、各種の設備、通信網やインフラなど、身の回りの多くのものがコンピュータで動いているが、それらの「心臓部」ともいえるのがプリント基板だ。それゆえ、基板に電子部品を接合する「はんだ付け」技術もまた、現在の電子化社会にとっては必要不可欠なテクノロジーであるといえるだろう。
この電子化社会への変化に適応した装置の製造販売と、「はんだ付け」の技術開発で業界を牽引しているのが弘輝テックだ。1980年代には高いはんだ品質を維持できる「チップ部品混載対応の噴流はんだ付装置」や、熱効率の高い「リフローはんだ付装置」を設計、販売し、電子機器業界でのはんだ付け実装技術を確立。90年代には地球環境保護の観点から「代替フロン洗浄装置」の設計・販売も行った。
さらに1998年以降の全世界的な「鉛フリーはんだ付け工法」への流れにも、「噴流はんだ付け装置」や「リフローはんだ付装置」の技術開発で対応している。
今回受賞した卓上型ポイント噴流はんだ付け装置「タクロボ」は、幅が60㎝、高さ45㎝とコンパクト。必要なところだけにピンポイントで正確にはんだ付けができる、セル生産向きの装置として同社のヒット商品となっている。コンパクトなだけでなく高品質で正確なはんだ付け技術を搭載し、使用電力やはんだ使用量といった環境負荷の大幅削減も実現。厳しい社内基準で知られる国内大手の自動車部品メーカーやロケットの制御基板でも使われるほどの高評価を誇る。信頼性の高い装置とその技術力がますます注目されている。