株式会社ブルーオーシャン研究所
ブルーオーシャン研究所社屋

令和4年度KOEDO E-PRO認定企業

株式会社ブルーオーシャン研究所

観測プラットフォーム事業、防災システム事業、センサーシステム事業

認定製品・技術:
みちびき準天頂衛星を活用したブイ型観測プラットフォーム
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IoT、AI、クラウド技術を活用して、リアルタイムに「海を知る」

波の高さ、潮位、流れ、水温、風向き、気圧など、海のさまざまな環境の変化を観測し、その数値をリアルタイムで知らせるシステムが、今回受賞した「みちびき準天頂衛星を活用したブイ型観測プラットフォーム」だ。これは高精度で安定した日本の衛星測位システム「みちびき」を利用し、海上に浮かべたIoT端末を使って様々な海の状況を観測するもの。太陽光発電を利用した電源・通信・計測機能を標準装備した端末を、わずか直径80センチの浮き輪に搭載した「みちびき海象ブイ」を使うことで「無人・無動力」での観測を実現した。

このブイを海上に浮かべるだけで、その場に行くことなく、水産業や海運業、観光業などの現場の海中・海上の状況をピンポイントでモニターすることができる。
例えば漁に出る前に漁場の正確な水温や波の高さ、流れなどがわかれば漁場予測ができ、効率的な漁ができるだけでなく、台風などの自然災害も避けることができる。観光地ではフェリー出航の際に必要な波の高さの情報をリアルタイムで知らせることで安全な出入港ができる。潮位や波の高さ、風の強さなどが勝負に関わるウィンドサーフィンやヨット競技の正確な順位測定にも、このシステムが使われている。
「現在は海での利用が多いが、今後は河川でも利用ができるように、さらにシンプル化、小型化を目指し、コストダウンできるよう改良して、最近増えてきた洪水被害を未然に防ぐ社会作りに貢献したい」と代表取締役・伊藤喜代志さんは話す。

独自技術・強み

農学博士であり、45年間水産海洋学の研究を続けてきた代表取締役の伊藤喜代志さんは、「‶みちびき〟を海で利用できないか」という内閣府の要請を受け、使い方を提案。実証実験を繰り返すなかで、小型軽量のIoT端末「みちびき海象ブイ」を開発し、事業化に踏み切って同社を設立したという経緯がある。その先見の明と開発力が同社の強みだ。

展望、事業連携

この「みちびき海象ブイ」を観測プラットフォームとして、さらに広い範囲の事業で活用できるようにしたい。そして、無人の動力で海洋を自由に動き回れる「自走式」の環境情報収集ロボットを作るという、私の最終目標を実現したい。

インタビュー 代表取締役 伊藤喜代志さん

代表取締役 伊藤喜代志さん
今後はぜひ、海に興味のある若い人たちと一緒に研究をしていきたいですね。特にSDGsに関心のある人、海の資源を搾取するのではなく、海の豊かさを守りながら経済や社会を発展させるという「ブルーエコノミー」の考え方に賛同する人なら、やりがいのある仕事を見つけられると思います。

企業情報

社名株式会社ブルーオーシャン研究所
社名(フリガナ)ブルーオーシャンケンキュウジョ
設立年2017年
資本金2107万円
代表者氏名代表取締役 伊藤喜代志
所在地埼玉県川越市東田町4-1
業種情報サービス業
正社員数5名
主な事業内容観測プラットフォーム事業、防災システム事業、センサーシステム事業
電話049-265-6508
FAX049-265-6509
mailinfo☆boi.co.jp
(※上記の「☆」記号を半角「@」記号に置き換えてご利用ください)
企業サイトURLhttps://boi.co.jp/
※本データは公開時点のものです

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