収穫物を1秒で正確に計量して選別する
上部の計量皿にサトイモやニンジンなど収穫物を載せると、1個あたり1秒で計量し、重さに応じて異なる方向に皿が傾き各コンテナに仕分ける。今回KOEDO E-PRO大賞を受賞した小型ロボット「ロボせんか」は、露地野菜を育てる農家の4代目でもある塩川武彦さんが、改良を繰り返して作り上げた開発努力の賜物だ。
「ロボせんか」は、従来のコンベア式の選別機などに比べるとはるかに小型であるのが大きなメリット。縦横わずか10㎝、高さはコンテナに合わせて20~60㎝に調節ができ、重量も約2.2㎏。持ち運びしやすく「引き出しにしまえる」ほどコンパクトだ。
計量は40~59g、60~99g、100~159g、160g以上など、選果物に合わせて4つの区分を自在に設定でき、だれでもベテラン農家の選別作業と同じ効率で作業ができる。
子どもの頃からラジコンや機械が好きだった塩川さん。模型工作が趣味だったが、好きが高じて独学でプログラミングやロボット開発の知識を習得。ある時、選果作業をしていた母親が「計量は判断の連続で神経を使うから頭が疲れる」と訴えているのを聞いたことが、自動選果作業ロボットを開発するきっかけになったという。2017年に開発を始め、1カ月後には試作機3台を作って近隣農家に貸し出し、意見を聞きながら改良を重ねた。
「一番難しかったのが計量皿の形です。選果物が置きにくい、反対に落ちやすい、皿のなかに泥が溜まる……など、周囲の感想や意見を聞き、自分も使いながら皿の形を変えたり、縁を曲げる角度を変えたり、内側を階段状にしたり。選果物を確実に落下させると同時に次の選別が迅速スムーズに行えるよう、プログラムを修正してはテストする、の繰り返しでした。2024年にこの形状に落ち着くまでに50個くらいの試作品を作ったと思いますね」と塩川さんは振り返る。評判が評判を呼び、周囲に背中を押されて商業ベースで取り扱う会社を設立。全国展開している。
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小型農業用選別機「ロボせんか」RBS-01



