株式会社サカイヤ

KOEDO E-PRO 認定企業3

株式会社サカイヤ

精密スクリーン印刷、高機能樹脂成形

認定製品・技術:
透過皮革(光を透過する透明合皮)
平成26年KOEDO E-PRO奨励賞
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皮の内側から光や文字が浮き出す
SFのような未来的技術

自動車に乗りシートベルトを締め忘れると、スピードメーター上の、普段は何も表示されていない部分が警告のため赤く輝いた。こんな経験は誰でもあるだろう。そんな表示が可能なのは、サカイヤが数十年前に開発し特許取得した、金型にフィルムを入れメーターパネルなどを成形する「PSI製法」があるお陰だ。

同社は主にメーターパネルやエアコンパネルなどに使用される、自動車の加飾部品の研究開発・製造を行う。アメリカや中国などに生産拠点を持つグローバル企業だ。もともとはオーディオ機器のレベルメーターをスクリーン印刷する企業だったが、他社に先んじて新規技術を開発し、今日まで順調に成長してきた。そして今回、インサート成形と呼ばれるプリント成形技術を用いた、皮なのに光を通す素材「人工透過皮革」を世に送り出し話題を呼んでいる。

「もともとプラスティック等に透過印刷を施すノウハウの蓄積があり、0.1㎜単位の精密な部品を製造する技術力があったからこそ実現できた」(技術部・ 杉野勝さん)。この透過皮革、まずは自動車のシフトレバーパネルなどでの使用を想定しているが、皮の内側から文字が浮き出すこの未来的技術、家電など他分野への応用も視野に入れる。

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    製品パーツ

独自技術・強み

日頃の研究・開発結果をもとに金型設計から検査まで一貫生産を行う独自体制が強い技術力を支え、特許取得のPSI製法や、新開発の人工透過皮革の開発に結び付いている。

展望、事業連携

自動運転が実現した後、車の内装は激変し、室内にメーターがない車種が登場する可能性もある。未来カーのどんなデザインにも対応できる透過皮革で新規受注を獲得したい。

トップメッセージ

事業について解説する技術部生産技術課長の杉野勝さん
「当社の企業理念は、他の企業がやっていない、世の中に存在しないものを創り出すこと。人・集団の力を結集し、国内市場が縮小する中、グローバルな展開を積極的に推し進めます」(創業者・堺谷昭氏さん)

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