岩堀建設工業株式会社

取締役・情報マネジメント事業部長の岩本聡さん

岩堀建設工業では、「建設業はただ建物を造るだけのものではない」という思いから、CM（Construction Management） 事業を手がけ、又持続可能な社会を目指す観点からBIM技術を導入、業容を拡大している。これは施工主に対し、プランニングの段階からきめ細やかなコンサルティングを行い、それぞれの目的に応じた、予算、品質、地域環境、安全までを管理し、事業にかかわるすべての人々がwin-winの関係になるようにすることだ。

同社では、お客様のニーズを引き出し、そのニーズに応えるために、時には発注者の気づいていないようなプラスの提案も行う。「そのために従業員は常に最先端の技術を勉強し、最高の品質をお届けしています」（情報マネジメント事業部長・岩本聡さん）。その品質「IWAHORIクオリティ」には目的に応じたプランの立案、建設に際する周辺住民の方々や自然環境への配慮も含まれる。

同社は病院やショッピングセンターの建設に強みを持っているが、その専門領域でのコンサルティング力が評価されているからである。創業時からCSRに着目し、ボランティア活動などを通じ地域社会に貢献している。これらの取り組みによって、関係者の満足度が上昇し、口コミで会社の評判も高まる。

これから先、少子高齢化の進行などを考えると建設業全体に明るい見通しが立つ時代とも言いづらい。そんな中、岩堀建設工業は、パートナー、地域社会ときめ細やかなコミュニケーションを取ることを大切にし、厳しい経済環境の中でも輝き続ける会社を目指している。

創業以来変わらない社訓は「生楽以業」～仕事を通じて楽しく生きる。2015年、2016年と世界最大の意識調査機関Great Place to Workが選定する「働きがいのある会社ランキング」に入賞している。

ある時、建築現場から上がってくる営業日報に、その日で一番輝いていた下請作業員さんの笑顔の写真が貼り付けてあった。これは社員が自主的に考えたことだという。パートナーを大切にする職場の雰囲気が伝わるエピソード。かつて、会社の本社が木造であった時代に、コンクリートの社員寮を建設したことでも有名だ。

「社員が辞めない会社を目指す。社員が辞める原因はそのほとんどが人間関係に起因している。そのデリケートな部分のケアに気配りできているかどうかが大切」と岩本さん。採用に当たっては、知識も重要だが、それよりもコミュニケーション能力を重視しているのも同社ならでは取り組みだろう。