<事業内容>
同社の前身である「関根組」が土木建築請負業を創業したのが明治30年(1897年)。以来120年以上、一貫してさまざまな施設や学校などの建築物をはじめ、道路や河川、橋といった土木建築の設計・施工を行い、地域の発展に貢献してきた。
近年はさらに自然環境保全事業にも注力している。その代表となるのが、特許も取得している「底(てい)泥(でい)資源化システム」だ。
通常、河川や湖沼は長年の土砂や生活排水の流入によって、汚れた底泥が堆積しているところが多く、一般的な浚渫(しゅんせつ)工事では、河川や池の水を全部抜いて底泥を重機で取り除いている。しかしこの工法は水中の生態系にダメージを与えるだけでなく、コストもかかるといったデメリットがあった。同システムは、「水を抜かずに浚渫工事が行える」というもの。汚れた底泥をポンプでくみ上げ、その場でゴミや水質悪化の原因となる物質を除去し、脱水された土は用土として再利用できる画期的なシステムで、観光地の池や城郭の濠など、全国各地からの依頼が絶えない。
また、雑草が生えにくい地面を作る焼却灰リサイクル砂「アークサンド(k)」も開発、実用化した。除草剤の散布や草刈り作業の手間とコストが省けて、労力の低減化が図れるうえ、ヒートアイランド対策にもつながるという。代表取締役社長の関根勇治さんは「これからも土木建築事業を基軸として、自然環境の回復や生活環境の保全事業にも一層力を入れていきたい」と話す。