株式会社ゴードー
社屋外観

令和6年度 KOEDO E-PRO認定企業

株式会社ゴードー

オフセット印刷による紙器製造。デザイン・設計から製造・納品までワンストップ対応

認定製品・技術:
ECO印刷でつくる極薄段ボールパッケージ
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「印刷工程の短縮」「環境対策」「コスト削減」を実現したECO印刷技術

商品の梱包や輸送時のケースとしてなど、さまざまな用途で使われる段ボールは、厚さ5㎜ほどの「A段」から、B段、C段、E段……と厚さにより規格が決まっている。
今回KOEDO E-PRO奨励賞を受賞したのは、わずか0.9㎜と極薄の「G段」段ボールに印刷する際の、「工程を短縮し・同時に環境対策、コスト削減を実現」した同社のECO印刷技術だ。

段ボールは普通の紙に比べて厚いため一般の印刷機では印刷できない。通常はまず紙に印刷し、合紙(ごうし)工程で段ボールと貼り合わせて作るのが一般的だ。
同社ではG段の段ボールをそのまま印刷機に入れられるよう、機械自体をカスタマイズしたことで、合紙工程を省いた。
さらに印刷直後に必要な乾燥工程にLED-UVランプを使うことで、従来のUVランプ乾燥で発生していた熱やオゾンを発生することもなく、排熱のためのダクトも不要に。待機時間の消費電力もゼロになり、電気代の大幅な削減につながった。
また、オフセット印刷に使う刷版を有処理版から無処理版に変えることで、印刷機外で行っていた現像処理も省略できた。これにより従来の有処理版印刷での使用済み現像液の処理を産廃業者に頼むこともなくなり、その手間もコストも大幅に削減できた。

「LED-UVランプも無処理版も両方取り入れているパッケージメーカーはまだ少ないと思います。ですが当社はいち早く取り入れることで、製造工程の短縮による電気代やコスト削減はもちろんですが、環境負荷の低減につながります」と代表取締役社長の橘東吾さんはメリットを話す。

  • ECO印刷でつくる0.9㎜の極薄段ボールパッケージ
    ECO印刷でつくる0.9㎜の極薄段ボールパッケージ

独自技術・強み

段ボール紙は反りが大きく、加工の過程で紙紛も多く出る。「反りを抑えてシートを印刷機に入れるような補正の技術、紙粉を出にくくする工夫など、段ボール印刷の難易度は高い」と製造部の菊池由修さんは言うが、この課題をクリアできるセッティング技術の高さと課題解決力が同社の強みだ。

展望、事業連携

紙の箱は環境適正の高い脱プラ製品。「環境に優しい紙パッケージを環境に優しい工場で」という同社のキャッチコピーにある通り、今後も環境保護の一環として、製造工程で環境適正の高いオプションがあれば積極的に取り入れていく予定だ。

インタビュー 代表取締役社長 橘東吾さん

(左)代表取締役社長 橘東吾さん(右)製造部課長 菊池由修さん
日本の紙パッケージの品質は、海外に比べてとても高いです。それは良いことではあるのですが、正直「高すぎる」、つまり過剰品質だと感じることが多々あります。納品した製品1万個に1つでも不良品があることが許されないほどの厳しさで、それが作り直しや検品工程の増加につながり、まるでフードロスのように製品を破棄せざるを得ない問題も起きています。もっと消費者の目線に合わせた形で、過剰品質を適性品質にしていく流れが業界にできるよう、改善していければと思っています。

企業情報

社名株式会社ゴードー
社名(フリガナ)ゴードー
設立年1949年
資本金4,500万円
代表者氏名橘東吾 (代表取締役社長)
所在地埼玉県川越市大字的場1445
支店・営業所等東京営業所、川越物流センター、タイ現地法人、フィリピン現地法人
業種紙加工品製造業
正社員数59名
主な事業内容印刷紙器、段ボールケース、POP、什器、各種緩衝材等の包装用資材ならびに各種の企画、設計、製造、販売
電話049-233-7777
FAX049-233-7776
mailhttps://www.godo-p.co.jp/contact.html
企業サイトURLhttps://www.godo-p.co.jp/
※本データは公開時点のものです

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